筆者は、5年ほど前から気になっていた本がありました。東京工業大学、中央大学の教授を歴任されていた今野浩氏が執筆されている「工学部ヒラノ教授」から始まるヒラノ教授シリーズのことで
筆者は、5年ほど前から気になっていた本がありました。東京工業大学、中央大学の教授を歴任されていた今野浩氏が執筆されている「工学部ヒラノ教授」から始まるヒラノ教授シリーズのことで
本シリーズ初回で、曲げモーメントが一切出現しない理想的なアーチとして極限の断面を持つ放物線アーチのことを書いた。このアーチは実際的なものではなく、あくまでも仮定が入った数理的に
前回、前々回と放物線アーチについて長々と述べてきたが、いよいよ、本シリーズの冒頭部で紹介したツェンキーヴィッツ著の書籍で見た記述について話す段になった。しかし、ツェンキーヴィッ
前回の最後で言った“からくり”とは、アーチの微小線素の平衡方程式を立てる段階で、予めアーチ断面には曲げモーメントが存在しないことを前提にしていたことである。したがって、直梁の場
弾性体の物理を扱う応用力学で、特にその対象を細い棒構造や薄い板構造に絞った学問を、機械系分野では“材料力学”と呼び、建設系分野では“構造力学”と呼んでいるは周知の通りである。両
有限要素法解析プログラムの中では、最終的な剛性マトリックスを得る過程で一種のフラクタル現象を見ることがある。ただし、教育目的の学習プログラムや単目的の専用プログラムではおそらく
建設系の構造設計者には、設計判断の基準とする力学量が応力であるよりも断面力である方が馴染み易い、という方が多いのではないだろうか-単位幅の仮想断面で考える板構造の一般化応力も断
土木構造物を有限要素法解析している場面で、ときおり図1のような日の丸タイプのメッシュを見かけることがある。典型的な例が、地盤を弾性体モデルで近似した場合に、地盤内に打ち込まれた
過日、テレビで放映されていた“晴れ、ときどき殺人(1984年公開、井筒和幸監督、渡辺典子主演)”という古い映画を観ていたら、会話の中で、「3次元有限要素法」という言葉が出てきた
今回は、読者への問から始めたい。次の構造解析の問題を考えてみてほしい。 Q. アウトプットである変形も応力状態も全く同じというのに、載荷状態が異なるという二つのインプットは有り