せん断中心の概念の誕生は、意外と新しく20世紀に入ってからのことである。1909年、ドイツのバッハ(C.Bach)は、チャンネル型(コ型)断面梁のウェブ面平行に載荷実験をしたと
せん断中心の概念の誕生は、意外と新しく20世紀に入ってからのことである。1909年、ドイツのバッハ(C.Bach)は、チャンネル型(コ型)断面梁のウェブ面平行に載荷実験をしたと
梁の曲げ理論、曲げねじり理論における各物理量の類似性について前回言及してきた。しかし、両理論の主役変数であるたわみとねじり角では、全く違う姿を見せることも最後に述べておいた。今
前回の話では、「曲げねじりモーメントMω」、「曲げねじり定数Cω」あるいは「せん断中心(S.C)」といった物理概念を天下り式で登場させたので、今回は、それらのエッセンスを解説し
過日、FEMユーザーからこんな質問を受けた。「チャンネル型(溝型)断面を持つ単純梁のスパン中央フランジ部に鉛直方向集中荷重を掛けたとき(図1)、FEM解析の結果が、梁の曲げ公式
この正月三が日、筆者は「高木貞治とその時代」という本1 を読んで過ごしました。本邦第1号の世界的数学者である高木貞治を軸にして黎明期の日本数学界を描いた好著でした。数学史に興味
一昨年に出版された本、“直感を裏切る数学(神永正博著、講談社ブルーバックス)”という興味深いタイトルに惹かれて買ってきたものの長く積読になっていたのですが、最近ようやく読むこと
今回のテーマは、FEMの梁要素に出てくるモーメントには、実は2種類あるという話である(曲げモーメントとトルクの違いではない)。以下、初等材料力学が対象とする平面オイラー梁を話の
高次のアイソパラメトリック要素には、その振る舞いに直感に背く点があることは、使用経験者にはよく知られているところであろう。それでは低次要素には一切無いのか言えば、実はそんなこと
土木、建築という建設系の構造設計者たちは、地震対策という重大な課題を持つので振動学の教科書や参考書に一度は目を通すことになる。機械振動に直面するメカ分野の設計者たちもこの事情は
今、図1にあるような直立する棒の頭部に上から荷重を掛ける問題を考える。別に引張荷重でもいいのだが、今は圧縮荷重を考える。すると衆目蓋然、棒は縮んで、歪、応力といった物理概念が登